天敵に狙われないよう、人のそばで子育てをします。
そんなツバメを見守っている方たちのお話をご紹介します。
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東京都大田区、JR/東急 蒲田駅からバスで10分程の場所にある
「橋自動車整備工場」。
バス通りに面する住宅地の一角で、親子2代に渡って整備工場を続けている
橋さんにお話しを聞きました。
「ツバメは、先代の頃から巣を作っていました。
特別ツバメが好きだったわけではないですが、自然のことなので、払う気はしなくて…」
「一度カラスが目の前でヒナを持って行ったことがあって。
ショックで、インターネットで対策をいろいろ調べました。」
▲今年は、2家族目が子育て中。子育ては上手くいくこともいかないこともある。
▲お手製のカラス除けネット。
天井とネットの間に、ツバメは通れるがカラスは通れない隙間を空けている。
ツバメが巣を放棄してしまわないよう、ヒナが孵ってから設置。
シーズンが終わると取り外し、綺麗に洗って、来年まで保管する。
「フンは落ちるけど、落ちる場所は分かるから、その下に車を置かないようにしたり、
置かざるを得ないときには、車の上に新聞紙や段ボールをひいたりして。
自然のことだからしょうがないですよね、そこは大目にみて…。」
「やっぱり毎年ツバメがやってくると、うれしいですよ。
『ツバメにお世話させてもらっている』って感じかな。」
▲お話を聞いた高橋さん。工場の前で。
▲卵の殻。今年初めて孵ったツバメの巣の下で拾ったもの。
「何だか捨てられなくて」と、引き出しから見せてくれた。
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多摩川に近く、ツバメが子育てに必要な「巣材」や「虫」は取りやすそうな場所でしたが、
近所では、あまりツバメの巣を見かけないそうです。
「時々、通りがかりの幼稚園生とお母さんが一緒に巣を見上げていきますよ。」
との話に、これから先もこうした光景が続いていくといいなと思いました。