2016年12月20日

『トコロジスト』が韓国で出版されました!

2016年12月、
書籍『トコロジスト』(日本野鳥の会刊・2014年)の韓国語版が出版されました。

韓国語版_日本語版_トコロジスト.JPG

『トコロジスト』とは、「トコロ(場所)+ジスト(〜する人)」のことで、
元・平塚市博物館長の浜口哲一さんが提唱した、地域の専門家を表す造語。
野鳥や植物などある特定の分野にこだわらず、
自分の好きな場所のことなら何でも知っている人のことです。
トコロジストが活躍することで、
各地の自然がその場所に愛着のある人たちの手によって
守られるようになれば、という想いが込められた言葉です。

韓国語版の出版は、韓国の市民団体「ムルプレ生態教育センター」の金美羅さんが、
この本を読み、「ぜひ韓国でもこの本を広めたい!!」と
思ってくださったことがきっかけです。
日本語が堪能な金さんですが、本の出版経験はありませんでした。
翻訳から出版社探しまでを、試行錯誤しながらすすめていき
2年の年月を経て、やっと出版が実現しました。
金さんの熱い想いなくして、この本の出版はありえません。

12月3日に韓国で開かれた出版記念祝賀会の様子は、
ムルプレ生態教育センターのサイトで紹介されています。
著者の、当会・箱田敦只もビデオレターでお祝いのメッセージを送りました!
http://mulpuredu.tistory.com/211

多くの方にこの本を手に取っていただき、
金さんの想いが韓国のみなさんに伝わればと、願うばかりです。

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▲出版記念に一枚。右が金美羅さん、左は著者の箱田敦只(日本野鳥の会)です。

posted by 野鳥ひなこ at 14:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月16日

「エコプロ2016」に出展しました

12月8日〜10日の3日間、東京ビックサイトで開催された
「エコプロ2016」にブース出展しました。

今回のテーマは『シマフクロウ』。

シマフクロウは、翼を広げると180cmにもなる、世界最大級のフクロウ。
国内では、現在、北海道東部の森に約140羽が生息するのみとなった、
絶滅のおそれのある野鳥です。

当会では、シマフクロウの保護事業に取り組んでおり、
かれらが生きていくのに必要な「すむ森・食べる魚・子育てする大木」のある環境を
どのように保全しているのか、エコプロで紹介することにしました。

ブースの前を通る皆さんの視線をまず釘づけにしたのは、
こちら。

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ほぼ実物大のシマフクロウの親子のぬいぐるみです。
「大きいですねー」「かわいいー」「写真撮っていいですか?」と大人気でした。

そして、ぬいぐるみの下にあるのはシマフクロウの本物の巣箱です。

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直径およそ65cmの特大サイズ。
鳥の巣箱とは思えない大きさに、みなさんびっくりされていました。

野生のシマフクロウが巣をつくるのは、木の洞。
それも、直径1mを超すような大木の洞が必要です。
近年、大木のある森は減少しており、シマフクロウが子育てできる環境も減っています。
当会では、保護区の設置や伐採跡地の植樹を行い、森を守り育てる活動をしています。
ただ、森づくりには、年月がかかるため、
その間もシマフクロウが子孫を残していけるよう、
巣箱をかける活動を今年からはじめました。

実物大の巣箱を目にすることで、
当会の取組みを知っていただくと同時に、
彼らにとってどれくらい大きな木が必要かを実感していただけたのではないでしょうか。

ほかにも、シマフクロウの卵の模型や給餌いけすのジオラマなどを展示し、
シマフクロウの生態や、当会の取組みのご紹介をしました。

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3日間、お子さんから大人の方まで、ほんとうに多くの方が、
このブースで足を止めてくださり、私たちの説明に耳を傾けていただきました。
今回の展示をきっかけに、
すこしでもシマフクロウのこれからに思いをはせる方が増えたら、
嬉しいです。

■当会の「シマフクロウ保護の取り組み」についてくわしくはこちら
https://www.wbsj.org/nature/kisyou/kb/ (日本野鳥の会HP)

スタッフEでした。

posted by 野鳥ひなこ at 18:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月07日

バードウォッチングに出かける際の鳥インフルエンザへの配慮のお願い

現在、国内で高病原性鳥インフルエンザ(以下、鳥インフルエンザ)の
野鳥での確認例が相次いでおり、この冬はこれまで以上に注意が必要な状況となってきています。

鳥インフルエンザは、鳥の病気です。
養鶏場などのように鳥と濃密な接触をすることがない限り、
人への感染は過度に心配する必要はありません。
しかしバードウォッチングによって、知らず知らずのうちにウイルスを運んでしまい、
被害の拡大に加担してしまうことがあり得ます。
ここでは、このようなことを避けるためには
どのようなことに気を付ければよいのかについてお伝えします。


【水辺でのバードウォッチングの注意】
鳥インフルエンザは、カモ類などの水鳥が主な宿主とされています。
水鳥が集まる池や湿地、湖でバードウォッチングをするときには特に注意が必要です。
バードウォッチングによってウイルスを広げてしまうケースとは、
靴や車のタイヤなどに付着したウイルスを周囲の養鶏所などへ移動させてしまうことを
想定しています。

そこで、以下の点に配慮していただくようにお願いいたします。

(1)水鳥の糞が多量に落ちているような水際まで近寄らないようにしましょう。

(2)探鳥場所から移動する前には、靴底、三脚の足、自動車のタイヤなど、
地面に接したものを消毒しましょう。
消毒薬には、「消毒用エタノールIP ケンエー スプレー式 500ml」が
安価でおすすめです。
汚れが残っていると効果が低下しますので、泥をよく落としてから消毒しましょう。
なお、この消毒液の毒性は低いですが、念のため、
使用上の注意に従って十分注意して使用してください。
消毒液の例.jpg

(3)できれば、 1日のうちに、複数の探鳥地を行き来しないようにしましょう。
どうしても必要な場合は、移動の前に消毒をしましょう。

(4)帰りに、養鶏場やアヒル等の飼育場、動物園などには近づかないようにしましょう。


【野鳥の死体を発見したら】
野鳥の死体を発見したら、都道府県の鳥獣保護関係部署に相談してください。
このとき直接、素手で死体に触れるのは避けてください。
野鳥の状況をこまめに把握し、いち早く異変に気付くことは、
被害を最小限に抑えることに繋がります。
行政に報告しても、実際に死体が回収され、
鳥インフルエンザの検査が行われるかどうかは、
野鳥の種や死体の数によって異なりますが、
連絡を密にして情報を集約することには意味があります。


【鳥インフルエンザが近くで確認されたら】
鳥インフルエンザが発生した探鳥地に行くのは控えましょう。
ウイルスが増殖している場所に大勢の人間が押し掛けることは、
それだけウイルスの拡散を助長させる恐れがあります。
また、観察場所の半径10kmの範囲で鳥インフルエンザが確認された場合も、
念のため、バードウォッチングの予定を中止するなどご検討下さい。


【最後に】
冬の水辺は見どころが多く、バードウォッチングに出かける機会が多い季節と思います。
いつもにもまして、野鳥への配慮、社会への配慮が必要な状況となってきています。
適切な対策をとることで、周囲の理解を得ながら、
バードウォッチングを楽しんでいただけるようご協力をお願いします。


◆当会では、国内の発生情報を以下のページにまとめています。ぜひご覧ください。
野鳥と高病原性鳥インフルエンザ(日本野鳥の会HP)
http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/influenza/


posted by 野鳥ひなこ at 00:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする